東洋工業(現マツダ)

ASCAの独り言
2017年12月26日

独り言:ロータリ―エンジン(RE)の父ともいうべき「山本健一」氏がRE量産50年という節目のに亡くなった。1960年代に「夢のエンジン」としてREに取り組み、開発責任者という重責を担い、特色あるメーカーとして生き残るために奮闘した。

当初、REの実用化は難しい事この上ない状態だったが、山本氏の「今日からわれわれ四十七士は、研究室を我が家と思い、ロータリーエンジンが完成するまで、寝ても醒めてもロータリーエンジンのことを考えてほしい。苦しいことも多いだろうが、そのときは赤穂浪士の苦労を思いおこして…(山本健一著)」という言葉に47人の部下たちは各々を鼓舞した。結果、ロータリーエンジンを搭載した「コスモスポーツ」が完成。 世界中の自動車メーカーが「広島の奇跡」として技術力を称えた。

このものすごい力はどうして生まれるのか…。山本氏の言葉に「部下がついてくるかどうかは、リーダーが苦しんだ量に比例する」というものがある。高度経済成長期にはこのようなことは自然と学び身につくものであった。今の人がダメだというわけではなく、あらゆる技術・情報が容易に個人が垣間見れる今だからこそ先人の気持ちをもって仕事をしたいと私は思う。