No.251 『OHSAS18001:2007』と『ISO45001:2018』

ITコラム
2018年4月4日

 

ISO 飛鳥 石橋一史によるITコラム
~帝国ニュースに掲載されたものを紹介していきます~

 

オーサスOHSAS18001:2007と、今回発行されたISO45001:2018が目指しているのは「安全で健康的な職場環境を構築し、あらゆる事故・労働災害および病気の予防する」ことであり、本質は変わらない。二つの規格の相違点は、ISO情報セキュリティでは2013年、品質と環境が2015年の規格改定で、「組織の状況の理解:脅威と機会」と「リーダーシップ:経営層及び管理層」が明確になっていることだ。

 OHSAS18001は単にリスク評価だけであったが、ISO45001:2018では前述の通り、「脅威と機会」として他の規格と整合されており、これは他の規格との統合運用を意図している。複数の規格を統合するということは、日常の業務【仕事】で運用し易くなるということだ。

 また、経営者はリーダーシップを発揮し、組織の状況(外部と内部の課題及び利害関係者とのつながり)をしっかりと理解し、それを監視・見直しをするために、各階層の責任者に対しても同じようにリーダーシップを発揮する枠組みが求められている。安全に関するマネジメントには、各階層の責任者の積極的な参加が特に必要ということだ。

 今回のISO45001:2018のリリースで、全ての組織に必要で、相互に関わりのある『品質・環境・安全・情報管理』のISOマネジメントシステムの枠組みが統一され、組織にとってISOシステムを合理的に運用できるようになったと言える。

 

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