藤井四段
ASCAの独り言
2018年1月15日
独り言:藤井四段が、佐藤名人に快勝した。一昨年のプロデビュー以来、躍進が凄い。小学校4年生の文集には「名人をこす」と記した夢を、プロ2年目で叶えた。中学生(15歳5か月)が名人に勝つのは、「ひふみん」こと加藤一二三氏が高校1年(15歳10カ月)で大山名人に勝ったのを抜いて史上最速である。佐藤名人の対局後の言葉に「いつの間にか苦しくなった。藤井四段の中・終盤の指し方が的確で差が縮まらなかった」と述べているが、藤井四段の棋力を培っているのは、将棋ソフトの考え方を突き詰め納得し、取り入れる柔軟さだ。将棋は形勢判断の正確さが重要な鍵であり、これが功を奏したのであろう。将棋ソフトが判断した根拠を突き詰めて、自分の判断が間違っていたと納得できるものは吸収する。ベテラン棋士ほど将棋ソフトの意見を素直に認めにくい傾向があるが、藤井四段は、物心がついた頃には将棋ソフト自体も相当な実力をつけていて、これを抵抗なく受け入れていることが、先述の佐藤名人の言葉になったと思われる。2月17日にはあこがれの存在、羽生龍王と対局する。どのような将棋をするか楽しみだ…。