No.302 持続可能な開発目標(SDGs)実施指針の概要

ITコラム
2019年6月19日

ISO 飛鳥 石橋一史によるITコラム
~帝国ニュースに掲載されたものを紹介していきます~

2015年に国連で採択された「持続可能な開発のための目標(SDGs)」は、貧困・飢餓を終わらせる、食品の安全保障など17項の目標を掲げているが、その14番目にある[持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全する]が、今、注目されている。海洋に投棄されたレジ袋やペットボトル、さらにマイクロプラスチック汚染も生態系に著しい悪影響を及ぼし、地球規模の問題となっていることはご承知の通り。

これに対して、台湾は、2030年までにプラスチック製のストロー、コップ、レジ袋などを全面禁止。インド、タスマニア、ケニア、ルワンダなどの国々も同様の方針を決定している。また、コカ・コーラ、ペプシコ、エビアンなど世界的な11の企業が2025年までにすべてのパッケージを再利用やリサイクル可能な素材に変更すると表明している。

政治はというと、カナダで開催された2018年G7シャルルボワ・サミットで、海洋プラスチック問題への具体策を各国に促す「海洋プラスチック憲章」に、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダの5カ国とEUは署名したが、日本と米国は署名しなかった。

優れた環境技術をもち、世界で第6位の海洋大国でもある日本は、政治的思惑を先行させるのでなく、この問題のリーダシップ発揮しなければならない。